Twitter上で恵比寿駅の公衆トイレが話題になっていました。
デザインしたのは様々な有名企業ロゴ等のデザイナーとしても有名な方。
Twitter上に並んだコメントの大半は「デザイナーの自己満足じゃないか」と否定的なもの。
そのトイレの様子はこちら。
パッと見、洗練されていてとても公衆トイレに思えない。
デザイナーも「公衆トイレとは思えない」、これまでの公衆トイレの概念を覆すようなものを作りたかったんじゃないかと推察します。
問題はそこ!!
公衆トイレは公衆トイレだとすぐに分からないと困る!!!
日常的に恵比寿駅を使う人であればそのうち慣れるでしょうが、普段恵比寿駅を使わない人にとってはこれがトイレとはすぐに分からないし、トイレだと分かって入ろうとしても男女の違いも分かりづらい、どこが入り口かも分からない。
急を要する場合もあるのに、使う人に対してあまりにも不親切なトイレです。
私の家族は足が悪いので、入口が分かりにくく無駄にウロウロさせられるトイレは本当に困るんですよね。
分かりやすい動線と清潔さが確保されていればいいーー
とても当たり前な、というか、わざわざ言葉にする必要もなかったはずの常識であり前提。それを完全に無視してデザイナーのエゴを押し通したものだと批判されても仕方のないものだと思います。
この方のデザインは、この方のシンプルなデザインの上に分かりやすく「テプラ」が貼られて完成をするのだというコメントも。
ホームページのデザインでは「シンプルにしてほしい」というご要望がよくあります。
分かります。私もシンプルなデザインは大好きです。
でもホームページの目的が集客の場合は「シンプル」デザインはとても危険なものでもあります。
- 何をするサイトなのか(何を売ってるのか、どんなサービスなのか)
- このサイトで購入や申し込みができるのか
- どこから購入/申し込みできるのか
ホームページ閲覧者にとってまずはこういう点が明確なことが重要です。
購入や問い合わせボタンなど、ユーザーがアクションするためのボタンはベースのデザインや他のボタンとはコントラストをつけて目立つようにするなど、メリハリをつけることが大事です。
また、他ページに移動するためのリンクボタンも、見た目のスマートさから英語表記がいいと言われることが多いのですが、日本語で表記した方が伝わりやすく無駄なストレスを与えません。
シンプルなデザインがいい!とお考えの場合は、転ばぬ先の杖としてこのトイレの評判を思い出してみてください。