WixやSTUDIO、ペライチ、そして最近ではWordPressも、専門知識がなくても短期間で見栄えの良いサイトを公開できるようになっています。その手軽さから、特に立ち上げ初期の中小企業や個人事業主に広く使われています。
しかし「サイトは完成したのに、お問い合わせも売上も増えない」という相談は少なくありません。その理由は、検索という「競争」の構造を見るとはっきりします。
検索結果に出るかどうかは、自社だけで決まらない
売上の入り口の多くは検索です。ここで見落とされがちなのは、検索結果に出るかどうかは、自社の中だけで決まる話ではなく、同じ検索結果の枠を争う同業他社との比べ合いだということです。検索は「自社の合格点」を取れば良い世界ではなく、「他社より優れているか」で順位が決まる世界です。
ノーコードという作り方は、専門知識がない人でも扱えるようにするために、裏側の仕組みをあらかじめパターン化しています。様々なデザインのパターンに幅広く対応できるようにするほど、画面の見た目をひとつ作るだけでも裏側の仕組みが何重にも入れ子になり、複雑になりやすくなります。この複雑さが、検索という競争において、2つの経路で不利に働きます。
1:表示速度が遅くなる
検索エンジンは、ページが開くまでの速さを評価の一つにしています。裏側の仕組みが複雑になるほど、
- 余計な処理が増え、ページが開くまでに時間がかかりやすい
- 装飾のためのデータが膨らみ、ページ全体が重くなりやすい
という形で、表示速度に直接影響します。
2:ページの内容が検索エンジンに伝わりにくくなる
もう一つ、速度とは別の理由があります。検索エンジンは、ページを見た目よりも、裏側の仕組みの組み立て方から「このページが何について書かれているか」を読み取っています。
裏側の仕組みが複雑だと、
- 見出しの使い方が、見た目を整えるための都合で本来の役割からずれてしまう
- 本来の文章の部分と、装飾やレイアウトのための仕組みが入り混じり、どこが本文の核心なのかが伝わりにくくなる
といったことが起きやすくなります。人の目で見れば整ったページに見えても、検索エンジンにとっては「内容を正確に読み取りにくいページ」になっている、ということが起こり得ます。これは表示速度の改善だけでは解決できない、別の問題です。
専門知識をもった設計が必要になる理由
この2つはどちらも、ノーコードという手軽さの裏返しとして生まれるものです。裏側の仕組みをパターン化して誰でも扱えるようにする以上、何も手を加えなければ、土台はどうしても複雑で重くなりやすい方向に進みます。
一方で、競合となる同業他社のサイトが、専門知識をもって裏側の仕組みを直接整え、表示速度も内容の伝わりやすさも整った作りになっていたらどうなるでしょうか。同じテーマ、同じ労力で記事を書いても、土台の段階で初めから差がついた状態で競争に加わることになります。
だからこそ、ノーコードツールを使う場合も、専門知識をもって裏側の仕組みを直接整える設計に作り直す必要が出てきます。これはWixやSTUDIOであっても、WordPressであっても変わらない、検索という競争に勝つための前提条件です。