昨日いただいたご相談。
1年ほど前に他社で制作したワードプレスのサイトのデザインが顧客や社内での評判が悪いというもの。なんでもブランディングが得意だという会社に制作まで一括で依頼されたという話。
実サイトをここに提示するわけにはいきませんが、どこがどう悪いのか、ホームページをお考えの方に参考になる失敗が多いので可能な範囲でご案内いたします。
商品の特性を無視したビジュアルと細部の雑さ
その商品はいわゆる高級品です。WEBデザインにおいても、高級品らしい佇まいが求められますが、選ぶ書体、行間、バナーのデザイン、どこをとっても安く見える作りで高級品とは程遠い雰囲気になっています。例えるなら、有名アパレルでよく起きてしまう偽サイトっぽいイメージとでもいいましょうか。
高級感を出す場合、一般にはシンプルでシックなデザインが求められます。シンプルなデザインの場合、選ぶ書体、行間、微妙な文字の色などが非常に重要になりますので、おざなりにしてはいけません。
過多な動き
最近のホームページでは、スライドを筆頭に、文字や写真をふわっと表示させるなど、「動き」を取り入れたホームページは主流になっています。けれども動きにも塩梅というものがあります。動きが多すぎると「早く情報を見たい」というユーザー心理の邪魔となってしまいます。動かす距離や速度、動きの取り入れどころを考えて「心地よい動き」にすることが大切です。
また、そのホームページの目的も考えなければいけません。CM的にイメージを売りたいのか。そのサイトで商品を購入してもらったり、サービスを申し込んでもらう必要があるのか。
ついついホームページを考える時にはビジュアルに凝りたくなって、見た目にカッコいいサイトを参考に考えがちですが、そのサイトから売上を伸ばしたいなら、実際に売れているサイトがどういう作りになっているかを参考にしないといけません。
例えばショッピングサイトの大半は、いわゆる普通の作りです。気をてらっていません。数千万単位で費用をかけているサイトがなぜ普通の作りにしているのか。それが売れる=買いやすいからです。
市販テンプレートの使用、SEOを考慮していない
色々と問題が見られるのですが、WEBデザイナーとして1番問題を感じるのはSEOが全く考慮されていないという点。そのサイトの作りを確認すると市販されているテンプレートを使ったものでした。ですので我々が常識的に行うSEO対策ができていませんし、市販テンプレートででも可能なSEOもまったく施されていません。上記のデザインにも関連しますが、市販テンプレートゆえに、情報が書かれたバナーが途中で文字が隠れてしまって見えないというような不具合も随所に見られます。
安かろう悪かろうであったのか、費用に見合わない物を買わされたのかわかりませんが、ホームページのことを知らない人が作ったーーそんなホームページでした。
起業コンサル、ブランディングコンサルの中には、ホームページの正しい知識を持っていない人が少なくありません。今回のサイトはブランディング会社に依頼したということですが、商品イメージにそぐわないデザインになってしまっていますし、「どうしてこうなった、、」と思ってしまうお話でした。
まとめ
- 売りたい商品やサービス、そのお客様に沿ったデザインやテイストにすること
- ホームページの目的を考え、目的に沿った作りにすること
- 基本的なSEOは損なわないこと
書いてみれば当たり前のことなんですが、当たり前ができていないから顧客や社内での評判が悪いサイトになってしまったのでしょう。
うーん、、、普通にちゃんとしよ!!